家を買うタイミングと教育費

もしローンを組んで家やマンションを買うとしたら、タイミングって普通はいつでしょうか?

  1. 結婚した時
  2. 子供が産まれる時
  3. 子供たちに個室を与えたい時
  4. 子供が大学生になった時
  5. 子供が独立した時

1.結婚 2.出産 3.個室 あたりはよく聞きます。

転勤のタイミングでという人も時々いますね。

私は30年前、1.結婚が当たり前だと思っていました。

なぜなら、私の両親がそうしていたからです。

でもバブル崩壊でそんな夢は絶たれてしまいました。

偶然が重なって4.大学進学のタイミングで家を購入したのですが、

実はこれが大正解だったのです!

その理由をお話しします。

家賃かローンか

”家賃”を払い続けるなら、”ローン”を払った方が自分の持ち物になるから良い

という理屈をよく聞きます。

一見、正しいように感じてしまいます

1ヶ月という単位で考えたらそうかもしれません。

1年だったら?それ以上の期間はどうでしょう?

持ち家には固定資産税・火災保険・地震保険・団体信用保険・修繕費などが別途かかります。

賃貸の場合は全てオーナーさんが支払ってくれます。(借家人用の火災保険はかかります)

住宅は新築の時が一番価値が高く、年々価値は下がっていき、

戸建て住宅は20年もすれば建物自体の価格はほぼゼロになります。

資産価値は土地代のみになります。

”家賃”と”ローン”どっちがお得かという話、

この比較は、”家賃”の方は掛け捨てで、”ローン”は積み立て

のように考えられていますが、現実はそんなに単純ではありません

私たちの人生は、色々なことが複雑に絡み合っています。

私たちは誰も10年後20年後の自分を正確に知ることはできません。

ずっと今と同じ会社で順風満帆に昇進し、または今の事業が順風満帆に拡大し、

今と同じように健康で幸せ、、、

であって欲しいと願いますが、一寸先は闇、コロナで思い知りました。

ローンを組むということは莫大な借金をするということです。

大きなリスクを取る事です。

そして今の不景気の日本では、土地の価格が大幅に下がってしまうかもしれません。

ローンが厳しくなって売却しても、ローンを全額返せない可能性があるということです。

よくある話です。

また一生のお買い物である家は一度買ってしまったら、そうそう簡単には移動できません

例えば、お隣の人と気が合わない、お隣がかなりヤバい人物だ、

子供が学校に馴染めずいじめられている、

また買った住宅自体が問題がある、気に入らない、などなど

夢のマイホームが必ずしも幸せをもたらすものとは限りません。

物を所有するということは、それに伴うリスクも取るということです。

家賃を払っても自分のものにならない、と言われていますが、

家賃はその家の利用料として支払っているのですから、そもそも所有が目的ではありません。

要するにシェアリングです。

賃貸の最大のメリットはフットワークの良さです。

子供にとって一番大切なことは、勉強ではありません。

その子に合った環境です。

「水に合う」「水に合わない」と言うように、入ってみたらその学校に全然合わなかった

ということはあると思います。

その場合、その子に合いそうな学校に転校するのが一番です。

淡水魚に、根性で塩水に合わせさせるるのは、無理があるし、かわいそうです。

メンタルは成績に直結します。

賃貸なら地域を変えることは簡単にできます。

子供が小さいうちは、大きなリスクは取らずに、いつでも移動可能な賃貸に住んで、

コツコツ貯金をする、これがいいと思います。

教育費

私たちは住宅費のほかに数千万円単位で払わなければならない費用があります。

教育費老後資金です。

特に教育費は1.2.3.のタイミングで住宅ローンを組むと

ローンの支払いと教育費の支払いのピークが重なります

大切な我が子の将来のために,できる限りのことをしてあげたいと思うのが親心です。

でも、無い袖は振れないんです。

バブル崩壊で借金が沢山あった時、

私は、当時まだ小さかった子供が将来、

お金がないせいで夢を諦めなければならなくなったらどうしよう

と、とても不安になりました。

それで毎月5000円ですが積立定期預金をしたりしました。

子供が小学校高学年の時に、我が家の運気がアップし始め、

借金は完済し、夫は外資系企業に転職して家計は安定しました。

子供は、小学校は地元の公立だったのですが、

中学受験→中高一貫校+塾と教育費はかかり続けました。

医学部を志望していたため、

6年間の私立学費分最低2500万円は用意しておきたいと思いました。

(退職金+貯金で用意しましたが、後で考えるとそれだけでは足りないし、

やっぱり私立医学部は我が家には経済的に厳しかったと思います)

ともかく引き続き「超節約and貯金生活」をしました。

そんな状況だったのでずっと賃貸マンションで生活していました。

この時点では教育費が優先順位第1位でした。

そして風水のおかげか、有難いことに運がアップして国立大学の医学部に合格できました。

(この時も強く運の力を感じました。)

国公立の学費は平均で私立の医学部の10分の1、経済的にとても助かりました。

我が家はたまたまですが、住宅ローン(借金)と教育費のピークが重なることはありませんでした。

これが子供の進路のことを考えるときに、とても良い環境であったと思います。

もし我が家がまだ借金が沢山あって大変そうだったら、

娘は気を遣って、医学部に行きたいなんて言わなかったと思います。

その時点で知らないうちに、子供の将来の選択肢を狭めてしまっていたことになります。

もし仮に私立医学部に行きたいと相談されても、無理なものは無理なので、、、

国立一本に絞って滑り止めなし、一択だったと思います。

万が一落ちても、行くところがあるのと無いのとでは、当日のプレッシャーは雲泥の差です。

実力が出せなくなります。

一般人は経済的なキャパが大きくはないので、

あれもこれも全てを一度にやろうとすると、下手をしたら破綻してしまいます。

住宅ローンは払わないわけにはいかないし、

大切な子供の将来のために何とかしようとして、無理をしかねません。

受験って不思議なんですけど、直前になると金銭感覚が麻痺してしまい、

塾に言われるがままに支払ってしまうようなところがあると思います。

ここまで来たんだから、みんなも受ける講習だから、心配だから個別指導、などなど

いくらでもお金はかけることが出来ます

それが行き過ぎると、自分たちのの老後資金がゼロなんてことになりかねません。

まあ我が家も私立の医学部に行っていたら、

6年間ですっからかんになっていたかもしれませんが、、、。

キャッシュフロー、手持ちの現金をゼロにしないように、

家計のバランスを崩さないように、

子供の将来がまだ決まっていない時点では、

大きなリスクは取らない(住宅ローンは組まない)

ことが、家計の安全に繋がります。

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