分散投資とは何か

投資の基本は『長期・積立・分散』と言われている。
”長期”と”積立”はそのままの意味で、「長い時間をかけて積立で投資をしましょう」ということ。

では”分散”は?

「一つのカゴに卵を盛るな」という有名な格言がある。
「そのカゴを落としたら卵が全部割れちゃうから、落とした時のリスクに備えていくつかのカゴに分けて盛りましょう」ということ。

この格言は分かりやすいが、実際にはもう少し複雑だ。

分散投資はリスクヘッジの重要な要素なので今回まとめてみる。

目次

分散投資をしない場合のリスク

コツコツ貯めた投資資金50万円あるとする。
友人が絶対に儲かると言っていたX社の株式に『全額投資』する。
これが「一つのカゴに卵を全部盛った」状態だ。

翌日からX社の株価が下がり始めると、自分の資産はどんどん減る。
X社が倒産したら、自分の資産50万円は0円になる。

カゴを落として卵が全部割れちゃった状態。
このような最悪の事態を回避するための手法が分散投資だ。

分散投資の3つの軸

  1. 資産の分散
  2. 地域の分散
  3. 時間の分散    

それぞれ見ていく。

分散投資–1・資産の分散


資産には、株・債券・不動産投資信託(REIT)、金(ゴールド)銀・銅などのコモディティー、暗号資産、不動産など。

”卵(資産)を違うカゴに入れる”というのは、例えば株式が暴落したときは債券が上昇する傾向にあると言われており、株と債券を50%ずつ所有すれば、株式暴落の時に債券価格が上がれば損失をカバーできるため行われる、伝統的な分散方法の一つだ。

つまり値動きが違う傾向にある資産を複数持つということ。

自分の投資資産を色々な資産に分けて投資することで、どれかが暴落しても他のもので損失を穴埋めできることがメリットだ。

分散投資–2・地域の分散

我々は働いて『日本円』を稼ぐ。
『日本円』で買い物をして、貯金をする。
普通に生活していると、100%『日本円』にベットした状態になる。

昔は”有事の円”と言われ、戦争などが起きると日本円が買われたが、今はスイスフランに取って代わられたようで日本円は安いままだ。

じゃあ『USドル』が安全か?と言えば、今まで基軸通貨として君臨してきたが、BRICS内の貿易はもうUSドルを使っていないとも言われ、不安要素もある。

『地域を分散する』とは、国内だけではなく海外にも投資をするということ。
日本は少子高齢化で、社会保険料の高騰や労働人口の不足その他の問題が山積している。
一方、世界では人口増加で食糧不足の国も多い。
人口増加は国力増加、現在は貧困国でも将来伸びると言われている国もある。

未来は誰にも分からない。

このようなことから投資信託『オールカントリー』(オルカン)が大人気になった。
名前からすると全世界に投資できそうに思えるが、実際の投資先は47カ国で、
先進国・新興国どちらも入っているが、投資割合で言うと60%はアメリカだ。
もう一つの人気商品『S&P500』はアメリカ100%、この2つだけだとアメリカに偏っているようにも思える。

しかし手軽さと安全性、手数料の安さを考えると、『NISAでオルカン』は地域分散に適しているだろう。

分散投資–3・時間の分散

『時間を分散する』ー 目にみえる物ではないので分かりづらいかもしれないが、これは投資にとってとても大切な事だ。

株式投資というと、『安い時に買って高い時に売り、差額の利益を得る』ものと考えられている。
でもそれができればみんな大金持ちになれる。
言うは易し。プロでもこれが出来ないのだ。

ましてや本業があって相場に張り付いていられない一般人は、これをやろうとしても無理だろう。

そんな素人の我々のためにあるのが、この『時間の分散』と言うものだ。

一度に全額投資するのではなく、少しづつ長期間に渡って積立で投資しようと言う事だが、これには2つのメリットがある。

1つ目は『買値を平準化できる』こと。
ドルコスト平均法という。

市場は不確実なものでいつ上がっていつ下がるか、誰にも分からない。
今日が一番安いと思って買っても、明日大暴落なんてことがしょっちゅうある。
そこで毎回(一定の間隔で)同じ金額分を買う(証券会社のHPで一度設定すれば自動的にほったらかしで購入できる)

例えば毎回100円分買うとする。
 
1回目 10円 なら 10株 買える
2回目 20円    5株
3回目 25円    4株   
4回目 100円    1株   
 
4回合計 400円で20株買った→1株あたり20円

もし1回目10円の時に一気に400円投資したら、40株買える。 
もし4回目100円の時に一気に400円投資したら、4株しか買えていない。

この1回目を当てる事は大変難しい。
なぜか4回目みたいな日に買ってしまう現象が起きやすい。
こんなことになると我々の感情は非常に強く揺さぶられる。

そこで自動的に上がっても下がっても淡々と同じ金額を買い続けると、心は安定し買値は平均化される。
知らず知らずのうちに資産が増える。

暴落も怖くない。
なぜなら、暴落すれば「同じ金額でより多くの株を買うことができる」から。

二つ目のメリットは、時間を分散することで長期間にわたって投資を続けることができ、その結果として複利の効果を受けることができること。

コツコツ投資で資産を大きく育てることができる。

分散投資のデメリットと最近の傾向

分散投資はリスクヘッジの手法だ。

例えば資産の値動きが逆のものに投資する。
片方が暴落しても、もう一方が上がれば損失を抑えられる。

しかしこうとも言える。
片方が高騰しても、もう片方は下落するので利益が減ってしまう。

「全部を上がる方の株にしておけば良かった、、」となりそうだ。

分散すれば、リスクもリターンも抑えられる。

「何百倍に値上がりする株を当てて大金持ちになりたい」というのは、『投資』ではなく『投機』だ。当然リスクも何百倍。

分散は『投資』の安全運転のための、保険のようなもの。

そうは言っても特に『1・資産の分散』は難しい。
選択肢が多すぎるし、どれとどれを組み合わせるべきか?
難問である。

ロボアドバイザーが人気なのはこのような理由からだろう。
リスク許容度などに応じ、自動で資産の配分をしてくれる。
ただ、手数料が割高な場合が多い。
利用の際はよく調べてからにしたほうが良いだろう。

今まで『株と債券は逆の動きをする』と言われてきた。
株と債券を組み合わせることで、補完しあえるということだ。
ところが最近 『株・債券・円のトリプル安』なんていうニュースをよく耳にするようになった。
米国政府は暗号資産を準備金に組み込み、『ジーニアス法案』が成立し、ステーブルコインの法整備が行われた。

今は時代の大きな変化の時期だ。
のちにターニングポイントだったと言われる時だと思う。

無理をせず、焦らず、地道にコツコツと、資産を育ててほしい。

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