夫婦喧嘩をせずにお金の話をする〜家族の未来のために

誰だって夫婦喧嘩はしたくない。

だけどどうしても起こる、それが夫婦喧嘩というもの。

夫婦喧嘩の原因に『お金のこと』は必ず入る。

同じように『価値観が違う』ということも、喧嘩の原因に必ず入っている。

『お金』とは不思議なものだ。

それ自体はただの物質なのに、『お金』について話そうとすると、『感情』が入ってしまう。

だから喧嘩になりやすい。

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では『お金についての価値観』が同じ人同士じゃないと、結婚しない方がいいのだろうか?

そんなことはない。

そもそも価値観が全く同じ人なんて、そうそういない。

似てるということで親近感を覚える場合もあるだろう。

世の中にはいろいろな考え方の人がいる。
そして完璧な人間はいない。

例えば、極端な例。

節約こそが正義!の人
あるだけ全部使っちゃう人

正反対だ。
いかにも喧嘩になりそう。

1人はアクセルが壊れたブレーキだけの人
1人はブレーキが壊れたアクセルだけの人

この場合、ふたりでようやく一人前とも言える。

考え方が違っていることは、悪いことではない。

長い人生には必ず、何らかの嵐が訪れる。

実はこういう正反対のふたりの方が、人生のいざという時に、
お互いの足りないところを補い合うことができたりする。

お互いにうまく譲歩し合えれば、真ん中のちょうど良いところに落ち着く。

2人ともアクセルだけだと、暴走してクラッシュする。
2人ともブレーキだけだと1歩も進まない。

価値観が違うから離婚って話をよく聞くが、お金に関しては正反対だからこそ、長い人生をうまく乗り切っていくこともできる。

問題は
『お金』について話そうとすると、『感情』が先に立ち、冷静に話せなくなってしまい、夫婦喧嘩になってしまうということだ。

私は新婚の時から、お金についてオープンに夫婦で話し合って欲しいと思っている。

なんかお金の話ってしづらい。

最近は、自分が稼いだお金は自分のもの、お互いの収入も知らないなんてご夫婦もいる。

子供は要らない、一生ふたりでDINKSというのであれば、それでいいと思う。

でも将来子供が欲しい、または今現在いる、というご家庭であれば、お金について全てをテーブルの上に乗せて話し合うこと、これはぜひしてほしい。

子供は親に扶養されている。親の経済状態はダイレクトに子供に響く。

子供がいる時点で、親は今後20年くらいの間、子供に関する費用を負担しなければならない。

そしてこれからの世の中は、誰にも予想が立たない。

2019年に、今の世界の状態を予想できた人はいただろうか。

人生100年時代。
再び「まさか!」という事態が起きないという保証はない。

だからこそ、一番大切なことは、
家計の『透明性』と『計画性』
だと言える。

「何とかなるよ」

それで何とかなればいいけど、何とかならなかった場合、子供の将来の選択肢は狭まってしまう。

日本は教育にお金が必要な国だ。
OECD加盟36か国中36位と最下位の、教育への公的資金投入額の低さ。

奨学金があると言ったって、実質は学生ローンだ。
借りたお金は返さないといけない。
給付型奨学金を受けられる子供はほとんどいない。

奨学金『日本学生支援機構』という公的機関が行なっている、文部科学省の事業だ。

それなのに貸与型奨学金の取り立てがあまりにも厳しく、返済ができなくなった子供本人と連帯保証人の親も、自己破産に追い込まれている。

その上保証人のところにも、裁判所から督促状がきて、全額の支払いを迫られるそうだ。

法律上は”連帯”のつかない”保証人”の責任の範囲は1/2だが、その説明をあえてせず(!)強く督促をするため、知らずに支払ってしまった保証人がたくさんいるが、払わなくてよかったはずの1/2は返してはもらえていなかった。(2022年5月札幌高等裁判所判決で日本学生支援機構は敗訴。払い過ぎた保証人への超過額の返金をし、この後は1/2のみ請求すると発表した)

この事業の回収率はなんと9割債権回収業者を使ってほとんどを回収している。

もう一度言うが、『日本学生支援機構』がやっている、『奨学金』の話である。

借金は、担保なり職業なりその人の返済能力で審査される。

本来、奨学金はまだ就職もしていない子供に貸し付けるのだから、一般の借金より回収が難しいものとして考えるべきだ。

諸外国では、奨学金が回収第一なんてことはない

子供の人生のスタート時点で、マイナスからのスタートはさせたくないはず。

日本の奨学金は悪徳の学生ローンだ。

奨学金と聞くと、学生を支援してくれるものと勘違いしてしまう。
せめて名称を変えるべきだと思う!

将来、奨学金という名の借金を子供に負わせないために、今20年後から逆算して、やるべきことをご夫婦でオープンに話し合ってほしい。

そうは言っても冷静になんて話せない。
だから考えたくない、となるのがよくあるパターンだ。

ではどうするか。

私は夫婦の話し合いに他人が入ることで、冷静に話し合えるのではないかと思っている。
さすがに他人がいれば、感情的にならずに話せるのではないかと。

まずは家計の全体像の把握が最も大切だ。
子供が自立するまでの期間の必要なお金について。
自分達の資産の構築について。
今後の計画を立て、それを見直しながら進んでいく。

風通しの良い家庭。

私はFPとして、そのお手伝いができればいいなと思っている。

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